第6話:「GWホームラン対決詳細」④

8 人目の挑戦者は初顔の NN氏という地元からの挑戦者で、飛ばしたい、飛ばしたいという気持ちが強くて

安定性の無いスイングをしていた。

対決本番では、やはりなかなか芯でとらえることが出来ずに、一本も打てずに終わった。

後攻の私は二球目に一本大きなのが出たので、注射の副作用や右足の神経痛を守る為にあとは軽く流して終わった。

ただ、こういう打ち方をした後の戦いは、十分に気を引き締めて打たねば泣きを見ることになるのだ。

9 人目の挑戦者の Y 君は超・軽量バットの信奉者で、今回の挑戦にもまた新たな 5 万円もしたというシロモノで挑んだ来た。

私は軽量バットや、飛ぶバットに頼る打者は嫌いなので、シャカリキになって潰しにかかっている為、彼は連敗続きなのだ。

“いい体しているのに、なんでそんな軽いバットに頼らねばならんのだ、恥ずかしくないんかッ”、とゲキを飛ばしても、

暖簾に腕押し、馬の耳に念仏で、怒ることもしない。

私に先攻をとらせたので、 4 、5 本打ち込んで完膚無き迄に叩きのめしてやろうと思った。

しかし、ちょっと力みが過ぎてしまって、前半は全く芯でとらえることが出来なかった。

後半になってようやく大きなのを二本打てたのだが、この二本がプレッシャーになるか、どうかだ。

ホームランの大きさを気にしなければたった二本だ、後攻の彼にとってはこれまでのウサを晴らす絶好のチャンスなのだ。

しかし、やはり大きなホームランが気になったか、大振りが目立って、最後までたたの一本も打てずに終わった。

2 本対 0 本、という数字以上の完敗で、さすがにしょげ込んでいた。

バットが軽いとスイングスピードガ上がる為に、タイミングとりからコースの見極め、バットコントロールのすべてが

より正確なもの、より高度なものが求められるのだ。

それをただスイングスピードを上げることだけにうつつを抜かしている。

私は 1500g の超々重量バットでスイングスピードは益々遅くなっているはずでも高速球に振り遅れることもなく、

彼らよりはるかに多くのホームランを打っている。

“重たいバット万歳 !!” なのだ。

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