第37話:鹿児島のイチローの回想録㉙「私の強さが人様のお役に立てているという喜び」

2010  年の末から 2013 年の当初の頃までの一年三か月の間、メテオドームでは「鹿児島のイチローとの一対一のホームラン対決」という、他では例を見ないユニークなイベントが私の発案と全面協力の元に開催された。

ルールでは三回勝負が原則で、私に二勝、または二勝一敗、または一勝二引き分けという結果を残せばメテオドームから“三千円カード”が進呈されることになっていた。

三十人くらいは私に勝つ打者が出るものと賞品のカードを用意されたのだったが、驚いたことにそのカードを貰ったのはたった一人だった。

私をはじめとして関係者たちの予想を完全に覆して、私の 338 勝 138 敗 88 引き分けという、圧倒的な勝利で幕を閉じたのだった。

三千円カード欲しさで多くの参加者で賑わったのだったが、中に、三千円カードを貰うことよりも私に勝つことを大事にして、初戦で私に勝つと、そのまま後の対戦はせずに、俗にいう“勝ち逃げ”をする打者が結構な数居た。

“鹿児島のイチローに勝った”と自慢したいからなのだ。

ひどいのはテレビ局に売り込みに来たのが居たと、知り合いのディレクターの人が言っていた。

一応そういうのを見つけると対戦させて徹底的にひねりつぶしてやっていた。

だから私に見つからないように、私との接触を避ける者も居た。

先ごろ、そんな中の一人の打者とショッピングモールでバッタリ出会った。

“ルールを破って勝ち逃げしてすみませんでした”と、詫びを入れて来て、お詫びの印にと晩飯をご馳走してくれた。

そして、なぜ勝ち逃げしたのかを話してくれた。

就職して一年目だった彼は、生来が消極的な性格の為に会社でも期待されない部類の社員だったのでよく上司から“もっと積極的に仕事に取り組め”と小言を言われていたとのこと。

そんな時、破竹の勢いで突き進んでいる“鹿児島のイチロー”に一本対ゼロ本で勝った。

もう嬉しくて嬉しくて本当に夜が眠れなかったそうだ。

そして自分の中に “僕もやればできるのだ”という自信が芽生えて来たことから仕事の面にもはっきりと反映されるようになって、お陰様で現在は七人の部下を任されるようになっているということだった。

テレビで鹿児島のイチローさんが相変わらずの強さを発揮しておられるのを見る度に、“あの強い鹿児島のイチローさんに勝てたのだ”、と、新たな元気が湧いて来て、本当に助かっていますと言った。

食事の後に私の好みのスイーツを注文してくれたが、よくそんなことまで覚えていてくれたものだということと、“強い鹿児島のイチロー”の難儀が微力ながらも人のお役に立てたということに大きな喜びを感じた。

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