第18話:鹿児島のイチローの回想録⑪「語りたがり達を 力づくでねじ伏せる“極細の 1200gバット”」

バッティングをやるようになってしばらく後に、あることに気づいた。

野球人は、“語りたがり”、“教えたがり“が多くて、自分ではロクに打てないくせして、

語りだけは一丁前というのがうじゃうじゃ居るということだ。

私は若い時、自動車技術の師匠から“まず自分が出来ることだけを語れ”ということと、

“語りたければ、まずやって見せろ”という厳しい教えを受けた。

“出来もしねエことを語るんじゃねエ”、とよく怒鳴られてゲンコツが飛んで来たものだ。

だから、この教えは骨身に沁みついていて、バッティングをやるようになってからも自分がやれることを語っている。

その点、野球はいいなと思う。

数えきれないほどのコーチを見て来ているが、口で言うだけで、やって見せているのを見たことが無い。

身振り、手振りだけで、“こうしろ”、“ああしろ”とやっている。

バットという大きな質量を持つモノを持たずにやるんだから、あきれてモノが言えない。

それと、野球人達のほとんどが “軽いバット”を使いたがる。

いかにスイングスピードが大切かを得意げに語る。

私は “重たいバットでもホームラン打てるべきだ” と、“楽をしたがる風潮”に真っ向から逆らう主張をしている。

野球でヒーローになるのは困難だ。場所も時間もかぎられる為、人目も期待できない。

一方のバッティングセンターは常に人目がある為にヒーローになりやすいのだ。

ヒーローになるには、やはりかなりの難儀をしなければならないのは世の常だ。

それで私は人が嫌がる重たいバットで速い球を打ってホームランを狙っている。

わざと難しい重量バットを作って、コレで軽量バット論者の打者と戦っている。

そして、ほとんどを勝っている。

考え方、やり方が間違っていないという証拠なのだ。

特に飛ぶバットを使うバッターが私の餌食となりやすいのだ。

飛ばない木のバットで、飛ぶバットよりもデカイホームランを打って、“どうヨ”という顔で相手を見る。

この楽しみの為に、常に厳しい素振り特訓を続けているのだ。

写真の上側が、グリップを極限まで細く削って、目いっぱい重心をヘッド側に寄せた 1200g のバットだ。

下がテレビ局から貰ったイチロー選手のレプリカモデルだが、

いかに私のバットのグリップが細いか、ヘッドか重たいかが分かると思う。

下のイチロー選手のバットのグリップは 24mm あるが、私のコレは 21mm ほどしかない。

詰まったら即終わりだ。

ただ、めっぽうヘッドを返しやすいバットなのだ。

グリップが極細なので、1200g なのだが、グラッと来る感じで、初めて持つ打者は “ウワッ、ナニコレ” と言って、

素振りさえしようとはしない、他にとってはひどく扱いにくいバットなのだ。

2015 年の 10 月にイチロー選手の何かの記録に関連して、又 “祝砲のホームランを三本打って“ と収録に来られた。

それでこの極細の 1200g バットで打ったのだが…

見ていたこの二人の青年が数えていたらしく、“ホームランを十本打った”と言っていた。

120km/h を打って、一ゲームで十本は旧型マシン時代の新記録で破られることは無かった。

2017 年の夏に、旧型より難しい剛力型の新型マシンになってこの記録は削除された。

とにかく、バット談義をよく聞かされるのだが、すべてが机上の空論ばかりだし、ホームラン対決をやっても

私の重たいバットに勝てないことがほとんどだ。

バットの話になると、加工第一号の「王さん志向バット」と、この「1200g グリップ極細バット」の出番となって

実際にホームラン対決で相手をねじ伏せることで、力づくで “重量バット”の良さを納得させることが出来ている。

それで、私だけがいい思いをするのは不公平なので、900g から 1200g までのバットを五本寄付して自販機の隣に

置いてあるのだが、使って欲しい一流どころは重たさを嫌って誰も使いたがらない。

使うのは遊び半分の連中ばかりなので、使い方も荒くて傷だらけになっていて、ちょっと寂しい。

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