第67話：鹿児島のイチローの回想録58「ホームラン対決で大きく負け越した O 君の想い出」

“鹿児島のイチローとの一対一のホームラン対決”というイベントでは私は殆どの打者に

勝ち越しているのだが、一人だけ大きく負け越している打者が O 君だ。

私の 2 勝 4 敗という記録が残っている。

彼は東京の大手の証券会社の鹿児島支店勤務で、出身の明治大学では五番打者として勇名を

はせたということだった。

しかし、当たればナンバーワンだったが、空振りやチップがめちゃくちゃ多くて信頼性に

欠けるので、“本当に明治大学ともある大学のレギュラーの五番だったのか”と何度も聞いた

ものだった。

当時の西部ライオンズの中村剛也選手の大ファンで打ち方もそっくりマネをしていた。

ホームランを打った時のカッコウがライオンズの中村選手にそっくりだった。

私もマネしたいと思って彼とよく張り合って打っていた。

左が中村選手で、右側がマネをしようとしていた当時の私。

　

スタンス幅が全然足りていないのだが、私はコレが精一杯なのだ。

現在は“椎間板ヘルニア”による神経痛を抱えている為にもはやこんなマネはやりたくても

やれなくなっていて、しみじみと時の流れを感じている。

そして、本店に戻ってもう長く経っているO 君は今どうしているのだろうかと、

時々思い出すのだ。